第68話

「なに……?どーゆーこと?」




美雪もやっと事態を飲み込めたのか顔を青くさせて祐希達が出て行ったファミレスの入り口を見つめてる。




「あぁー。芦田ちゃん……」




中山は気まずそうに美雪の名前を呼んだ。




「あ、あたし……帰るね?」




美雪はそのまま鞄を掴んで走って出て行った。




残された私と中山に周りのお客さんの視線が集中する。




「あのーりえこちゃん?」




「バカ山を信じた私がバカだったわ。」




言いにくそうに口を開いた中山を睨み付けながら私は机に顔を伏せた。




「そんなこと言わないでよ。なんなら報酬返そうか?」




「息の根を止められたくなかったら黙って。」




私の浅はかな作戦のせいで祐希の傷をさらに抉るようなことになってしまった。




私、友達失格だわ・・・・・。




「あぁーでも、そんな落ち込むなよ。一応煽るのは成功したし。」




「あなた……この状況でよくもそんな冗談を言えるわね……本気で怒るわよ……」

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