「ふふ。誘導尋問よ。」

「誘導尋問？」

「そう。誘導尋問。ユッキーと付き合うようにあなたが篠田君を煽って。」

「え？どうして俺が？」

中山はワケがわからないって顔をして首を傾げた。

「あなたはユッキーに好意があるふりをしてくれればそれでいいから。私が付き合えば？って誘導尋問するわ。」

篠田君も祐希を取られたくない。って感情が出てくるかも知れないし。

「んー。いいけどさ、報酬ちょうだい？」

「………報酬？」

「そ。報酬くれよ？ただではやんねぇよ？」

中山はニヤっと口もとを歪ませて笑った。

知らなかった。

中山って意外とちゃっかりしてるのね。

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