第16話

そのまま、祐希の家に通されてカーペットの上に腰を降ろす。




女の子らしくてヌイグルミだらけの部屋に少し苦笑いをした。




あまりにも想像していた通りすぎて。




「佐々木さん?どうかした?」




苦笑いを浮かべていた私を見た篠田君が不思議そうな顔で首を傾げた。




「あぁ、あまりにも想像していた通りのラブリーなお部屋で自分の想像力の的確さに拍手してたところよ。」




私はクスクスと笑って篠田君を見た。




「そうかな?女の子の部屋ってこんな感じじゃないの?」




篠田君は首を傾げたまま考え込んでいる。




こんなにメルヘン過ぎる部屋なんて滅多にお目にかかれないと思うけど……。




「篠田君って祐希の部屋以外の女の子の部屋に入ったことないとか言わないわよね?」




「無いよ。1回も。」

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