第21話

「ねぇ、雅史。もう秋だよ?」



「おー」



「秋って言ったら紅葉だよね?」



「だなー」




恋人になって数ヵ月。



今日も雅史はいつものように私の家に泊まりに来た。



我が物顔でベットの上を陣取る雅史の横で、私は寝転がりながら雑誌を見開いている状況で。



私は雅史とのデートプランを考えていた。




けど、雅史は全くデートに行く気がない。



その証拠に私が雑誌を開いて“デート特集”を見ているのに、雅史はこちらを見向きもせずに少年漫画を読み続けてる。



ケラケラと笑うだけ笑って、返事だって適当だし。

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