「まーったく。お前さん達は。相変わらずじゃの」

そこへダーリンとの画面越しデートを終えたノンちゃんがひょっこり顔を出した。

呆れたように苦笑いを浮かべながらこちらへ近付いてくる。

お兄ちゃんと目が合うなり、“よっ”と片手を上げて挨拶をし合って、いつの間にやら仲が良い。

ちょっとだけヤキモチ。

「おい、ノンちゃん。２人とも抜けてんだから。連れ出すなら気を付けてやってよ」

「あぁ、すまん。ダーリンがなかなか離してくれんくての」

「だったらそのドＳ教師、こっちの世界へ呼べ。何なら追い払わせろ」

「そうだな。画面から出てきてくれたら是非頼むところなんだが」

無茶振りをするお兄ちゃんにノンちゃんは困ったような笑みを浮かべる。

それと同時にツインテールの女の子が「お兄ちゃ〜ん。早く戻ってきて」とクゲ君に向かって叫んだ。

その声に顔を向けたクゲ君はラッキーと言わんばかりに「じゃ」と私達に軽く手を振って、妹達の方に戻っていく。

訝しげに目を細めたノンちゃんからサッと目を逸らして。

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