第11話
5年目の結婚記念日。
俺が35歳で君が30歳。
初めて抱き締めた日からもう10年も経つ。
仕事が終わった俺は花屋で花束を買って、柄にもなくカードに文字を書いた。
付き合って、結婚してからも一度も言っていなかった愛の言葉を。
俺は少し照れくさく感じながら君が待っているレストランに向かって歩いていた。
君の喜ぶ顔を想像しながら。
でも、現実は残酷で。
突然鳴り響いた電話に嫌な予感がした。
雨がポツポツと降り注いでくる。
嫌な予感で胸がざわつきながら電話に出た俺は……
その場に崩れ落ちた。
俺は結局君に"愛してる"と1度も伝えることが出来なかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます