第22話

「もういい。連れて帰る」



「え?帰んの?」



「これ以上、ここに置いてたら危ないし」




そう言ってナオは寝ているカンナを軽々とおぶる。



起こさないように気をつけながら。



危ないってさすがに見境なくやったりしねーよ。



まぁ、言ったところで状況的に全然説得力はねーけどな。





「お前ってよっぽどカンナのことが好きなのな」



「そりゃね」



「俺が言うのもなんだけど、カンナのどこがそんなにいいんだよ?」





オジサン達に先に帰るって挨拶をしたナオと一緒に玄関に向かう。



前から疑問だった。



どこがいいかわかんねーけど好き、ってのはわかる。



俺もそうだし。


 

けど、ガキの頃からずっとだろ?



そこまで執着するくらい、カンナのどこに惹かれてんだ?

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