第10話

軽くテンションが下がりつつも、アヤトに「トランプやろうぜ!」と強請られて皆で俺の部屋に移動した。



久々に大富豪とかやって盛り上がる。




暫くして“明日も早いから”ってアヤトとサナさんがオジサンらと一緒に帰って行った。



ナオも“コンビニに行く”ってショウが帰るついでに一緒に出てったし、カンナの親父達はリビングでオカンらと話してる。



おかげで部屋の中にカンナと2人っきり。




床に寝転んで携帯を弄るカンナとテレビを見てる俺。



さっきからカンナは眠そうにしてて口数が少ない。




「あー、風呂に入って来るわ」





なんとなく気まずさを感じて、立ち上がったらシャツをグッと引っ張られた。



振り返ると今さら酔いが回ってきたのか、カンナが目を潤ませながら俺のシャツを掴んでて。

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