「ただいま。ってか、酒買いすぎじゃね？」

「んー、そうかな？まぁ、みんな飲むお酒がバラバラだからね」

「ふーん」

「飲んじゃダメだよ？」

「飲まねーよ」

枝豆をひょいと口に放り込みながら、テーブルに置いてある酒を端に寄せて、機嫌が良さそうに笑うオジサンの隣に座った。

飲むのがバラバラって、バラバラすぎだろ。

間違いなく今日１番ルンルンなのは酒屋だからな。

もう“ふーん”としか言えねーわ。

「あ、そうだ。この間さ……」

気を取り直して野球について熱く語る。

部活のことからプロ野球のことまで。

途中で酔っ払った親父がカンナに絡み始めたから、見兼ねて『セクハラすんな』って、話を中断して突っ込んだ。

つか、カンナとナオめ。

手なんか繋いで人前でイチャつきすぎだかんな。

傷心の俺のことも考えろって。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい