嘘だと言って

第91話

「あんた……最低ね」




智明に散々弄ばれた私は渾身の恨みを込めて智明に悪態をついた。




智明は制服の乱れを直す私を、ただニヤニヤ笑って見つめてる。




「あんたホント悪魔よ。サタン智明だ」




黙って何も言い返さない智明に苛立って、私は智明を睨みつけた。




こんなことをするなんて最低最悪だ。




私だってどうせするなら好きな人としたかった。




いや、最後の純白は守りきったけど。




それに流された私が1番悪いし。




それでも、乙女の純情な気持ちを踏みにじって汚したこいつは最低だ。




「何か私に言うべき言葉があるんじゃないの?」




ごめんなさい。とか、すみませんでした。とか……。

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