第23話

それにしても、急にキャプテンに頭を撫でられたのには心底ビックリした。




男の人に頭を撫でられたのは初めてだったし。



智明も撫でてくるけど、コイツは男じゃない。




智明と楽しそうに話しているキャプテンを見上げる。



やっぱり威圧感があって、クマみたいだ。




でも、キャプテンは見た目と違って手が早い。



メモっとこ。




「ん?マネージャーどうした?」



メモを取り出した私を、キャプテンと智明は不思議そうに見つめてくる。




「いえ、別に」




【キャプテンは意外と手が早い】




私は2人に見えないようにメモを隠しながら、ボールペンを走らせた。




「あ、そうだ。俺の妹もお前たちと一緒で1年なんだ。マネージャーになるって張り切ってたから仲良くしてやってな?」




キャプテンは思い出したように手を叩いて、私たちに交互に視線を送ってくる。

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