第16話
「……嫌だ」
「……え?」
悠真がポツっと言葉を落とす。
否定的な言葉を述べられて、ドキッと心臓が音を立てる。
「……ペットは裏切らない。ペットは心変わりしない。ペットは一生俺を一途に愛してくれる。そう思ってたのに」
自嘲気味に笑って顔を伏せる悠真。
言っている意味がわからない。
「……何それ?」
「結局、離れていくならペットになんかしなかった」
薄暗い部屋の中、悠真が言った言葉が頭の中をグルグルと巡る。
「それって……」
どういう意味か、なんて説明されなくてもわかる。
悠真は……悠真は……。
「最後?笑わせるな」
私と同じ気持ちだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます