サラサラと流れて
第15話
薄く照明が灯された悠真の部屋。
悠真と過ごす最後の夜だと思うと、悲しさで押し潰されそうになる。
「最低だね、愛梨は」
冷たく言い放たれた言葉に静かに頷く。
優しくされるくらいなら、冷たく突き放された方がいい。
そう思うのに……心は辛くて辛くて悲鳴を上げる。
でも、そんな私よりも悠真の方が辛そうに顔を歪めてて。
「やっぱりいい。こんなのやめよう」
最後に残っていた理性でスパッと切った。
同情で抱かれてもやっぱり嬉しくない。
最後の私の強がりだ。
「いいの?」
「うん。今日で最後だから……昔みたいに一緒に寝よ?」
せめて抱き締められて眠りたい。
こんな感情なんか持ち合わせていなかった子供の頃のように。
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