第84話
アヤトやサナちゃんが言ってた『変わってる』って、オカマさんって意味だったんだ?
やばいや。
テレビ以外でオカマさんを見るのは初めてかも?
ガンコ親父みたいな見た目とは違って、口調だけがお姉だ。
「あの……」
「あ、あなたいつから来れる?」
「え?えっと……1週間後?」
「じゃあ、1週間後に来てね。履歴書だけ預かっておくわ」
圧倒されている私をおいて、ピエールさんは履歴書を受けとるとスタッフルームから出て行った。
竜巻が通りすぎたような、強烈な余韻だけを残して。
「本当にいいのかな?面接らしいことを何一つしてないけど……」
「いいんだよ。従業員が足りなくて困ってるって言ってたし。それより素直に喜べって」
アヤトはスタッフルームのイスに腰を掛けてヘラヘラと笑う。
その笑顔のおかげで不安な気持ちが薄まっていく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます