Level Ⅱ
*微妙な味のココア*
第59話
◇
新学期。まだまだ暑い8月下旬。
学校の通学途中にある公園の前をサナちゃんと歩く。
ピンクのカッターシャツに赤いリボン。
グレーと紺のチェックのスカートに、紺のソックスと茶色のローファ。
同じ制服なのにサナちゃんが着ると何故か色っぽい。
「ね、まだショウと喧嘩中なの?いい加減もう許してあげたら?」
「やだ。絶対に許さないっ」
ショウと喧嘩をしてから数週間。
サナちゃんは顔を合わせる度にショウと仲直りをするように説得してくる。
「強情ネ。チークならまた買えばいいじゃない」
「ダメなの。あのチークは夏限定発売のやつだから。お小遣いはまだ先だし、買いに行く頃には売り切れちゃってるよ~」
それに私はチークを粉々にされたことより、ショウが謝ってくれなかったことに怒ってる。
いつもいつも意地悪ばっかりしてくるし、今回は絶対に折れてあげないっ。
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