第55話

床に頭を打ち付けてゴンと鈍い音が部屋に響く。



一瞬だけ頭がクラッとした。



顔を顰めて全力で不快感をアピールしてるのに、ショウは私に馬乗りになって全然退いてくれない。





「やだっ!何するの?離してよっ。エッチ!」



「あ?妄想するのもいい加減にしろ。お前みたいなぶりっ子で色気がねぇ女なんか、どんだけ飢えてても襲いたくねーよ」



「酷いっ。私、ぶりっ子じゃないもん!!それに裸になればそれなりに色気だってあるしっ」



「いや、それ結構問題があるだろ。それに、その喋り方が既にぶりっ子じゃねぇか」




片手で私を床に押さえつけて、意地悪を言い続けるショウ。



再びガチャっとドアが開く音が聞こえたと思ったら、ドアの隙間からケイが顔を出した。

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