第58話

え?夢でも見てるのかしらこいつ。





「剣、目を覚ましな。」


「俺は6時から起きてちゃんとマンションの子供とラジオ体操してきたぞ?」




ほれ見ろ、これが証拠のスタンプだ。そう付け加えて相手がラジオ体操カードを差し出してきたけど、ちょっと待って突っ込みどころ多過ぎんか???



あんたいくつよ?小学生に混じってラジオ体操したんか?恥ずかしくないんか?



しかもよく見たらお前ラジオ体操皆出席してるじゃねぇか。授業に出席しろよ。





知ってはいたものの、相変わらずぶっ飛んでいる恋人に頭が痛くなって抱え込む。




「どうした真白、生理で眩暈でもしてんのか?」




黙れ、デリカシーを学んでこい。





「あはははっ、もう鬼帝君ってば冗談が上手だね。」


「おい紫陽花、その嘘笑いやめろよモテねーぞ?」




何処から目線でアドバイスしてるんだよ、夢月は十分おモテになられているんですけど!?!?



真顔で夢月に視線を送る剣に、横で鈴が冷や汗をかいている。





「お気遣いどうもありがとう。」


「おう、いつでも相談には乗ってやる。」




皮肉なんだよ真に受けて嬉しそうな顏すんな!!!腹立つ!!!!




親指を立ててハニカムこの馬鹿総長。



どうしてこんなになるまでこの男を世の中は放置したのよ。

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