美織side

こわい、こわい、こわい、

…カッコイイ

巴衛は、肩を掴んできた男の人を背負投げして。すぐに他の人の間合いに入って、蹴り飛ばした。

そして、静まり返った空間の中、

凍てつく様な瞳で、唸るような声で、

威嚇した

「誰の妹に触ってんの、…ねぇ？

お前らは、さぁ！！」

それは、暴走に近かった

…こんな、巴衛知らない。…でも、この場を忘れてしまうくらい、見惚れちゃった。

恐怖なんて欠片もない。

ただただ純粋に、心を奪われた。

でも、だから油断した。

最後の1人が、私を人質にするなんて。すると、巴衛は動きが止まって、我に返って動揺を見せる。

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