第45話
「す、すいませんでした!」
ザクラが海救主に姿を変え戦い始めて数十分後。
ザクラを奇襲した男たちは尻尾を巻いて逃げ出していった。
ザクラは海救主の姿を解除しながらそれを見る。
「ったく、なんちゅう戦い方してんじゃ」
海宝石からマルリトスが現れる。
「はぁ?」
「襲ってくる輩たちに次から次へと陣をぶつけてさ。逃げ出した輩達がちと気の毒じゃい」
「まぁ・・・ちょっとやり過ぎたかなとは思ってるよ」
「お主は、陣で戦う術しか知らないのかい」
「知ってるし-!」
口を尖らせたザクラを見て、マルリトスはため息をついた。
---じゃが、以前よりは良くなったかの。以前もなかなか目を見張るものがあったけど。
「あ、またため息ついた!マルリトス、あんまりため息をつくと幸せが逃げてくよ?」
「なら、わしにため息をつかせないようにしなよ。ほとんどのため息はお主関連じゃからな?」
そう言って、マルリトスは船への道へ戻っていく。
「どういう意味よ!?」
ザクラは慌ててマルリトスを追いかける。
追いかけながら、先ほどの戦いを思い返す。
---何故かいつもよりからの動きが良くなったように思う。やっぱり、マルリトスの修行のおかげか?認めたくないけど。でも、これを続けていけば・・・。
「おい、50代目。さっさと来ないかの」
少し先でマルリトスがザクラを待つ。
「うるさい!今行きますぅ-!」
ザクラはマルリトスの元へ走っていく。
---待ち受ける運命なんて、ひっくり返すことができるかもしれない。
マルリトスとザクラは、修行の成果を実感しながら船へと戻ったのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます