第3話 実感と道

第39話

マルリトスが現れ、ザクラに修行をつけること、早一週間が経とうとしていた。

相変わらずデッキ上では、マルリトス対ザクラの戦いが繰り広げられていた。

「あのさ、修行するのはいいけど、厳し過ぎない?!」

「は?こんなんで厳しいとか言ってんの?甘ちゃんじゃのう」

マルリトスが鼻で笑った。それを見たザクラはカチンときた。

「誰が甘ちゃんだって?!」

「お前のことしかなかろう。たく、そんなちっさいことで怒るだなんて、とんでもなく堪忍袋の緒がボロいんじゃな」

「なっ!?」

「先代の海救主-菫(すみれ)はこんなの平気だったぞ。どうせ、今までの旅だってそんな感じでやってきたのだろう?あ-あ、先が思いやられるわい」

その言葉にザクラの堪忍袋の緒がとうとう切れた。

「どうせ私は甘ちゃんですよ!でもね、ずっと海宝石の中でひきこもりしていた奴に言われたくないね!『ずっと見ていた』と言う割には何にも分かってないわ!」

「こ、この・・・!」

「自分で何とかするから!とっとと女神様のもとにでも帰りな!」

ザクラはそう言って、デッキから去っていく。

「50代目!」

マルリトスはザクラを呼ぶも、ザクラは振り向きはしなかった。

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