第90話

室内から外へ出た。








やっぱり、彼は泣いていた







てか、いつまで泣いている?








若干、腹ただしささえ覚える








優しく、寄り添おうかと思っていたが、止めた。









ガラッ!!!!・・・ダーンっ!







物凄い勢いでお風呂のドアを引いた








「ねえ!!いつまで泣いているの?!」







ほぼ、激怒だ








ビックリしすぎてこちら側を向いたまま、固まっている






「蓮伽さん・・・・」






「深澤くん、何なの?!それ、何の涙?」






「・・・・・・何のって言われても・・・。どうしてここにいるの?」




「帰って来ちゃ行けないような言い方だね」




「そうじゃなくて、帰ってこないと思ったからびっくりして・・・」




「じゃ、私が帰って来なかったらずっと泣いていたの?!」







感情を抑える事が出来なかった、珍しくも







・・・・そう、絡んでいる自覚はある


今の私は無駄に荒ぶっている







「双子達は??」





「・・・・少し離れた寝室に寝かしてある」





「そっか、ずっと見てなくて大丈夫なの?」





「大丈夫。そんなジーと見てる必要ないのよ、子どもって」




「それ、僕にはわからないからね」




「それもそうね」






・・・・・・





・・・・・・





「とりあえず、風呂入ったら?」








・・・・とりあえず、そうするか







来ていたものを脱ぎ、深澤くんの真反対に座った

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