第97話 旦那の後ろには・・・

旦那に憑いている生霊には覚えがあった。




いつから、連絡を取っていたのだろうか。

なぜ、彼女だったのだろうか.....etc





聞きたい事が山盛りである。





悲しさとか悔しさとか、愛情あってのものではない。





興味がある。




旦那がどんな顔で、口説き、浮気をするに至ったのか?





旦那の部屋を訪れた。










・・・・・・・・








「ちょっと、いい?」


「どうぞ。」







中に入ると、浮気相手の生霊が旦那にまとわりついていた。







顔を改めてみると、やはりどんぴしゃだった。






こんな時でも、腹も立たず冷静でいる自分にもびっくりしたが

浮気をしてまでも、SEXをしたかったのか?と思うと哀れで悲しかった。



(ま、かくいう私も色狂いのごとく、深澤くんとのSEXに溺れているのだろうけど。)





「明日、母のところへ泊まりで出かけてくるね。異能について、リョウについて話さないといけない事があるの。」


「わかった。」


「リョウも連れてくから。こないだのお礼も兼ねて。」


「ゆっくりしてきなよ、疲れてるんじゃない?少し痩せた気が・・・腰回りの肉が落ちてる気が。」


「そう?腰回り、痩せたかなぁ・・・動いたからかもね。」






「じゃ、そういうことで宜しく。」







部屋を後にした。

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