第29話

美術室ヘ着くと

部屋の中は暖かかった。


…ホッとした、途端

あたしは堪えきれずに、、


嗚咽を漏らした。


青井先生は…ただ静かに

あたしの頭を撫でてくれた…




暫くして

あたしが…落ち着いてきた頃、


「紅茶で、良ければ飲みますか?」


「…グスッ、…はい。」


朝と同じ、紅茶のペットボトルを渡された


「…いただきます。」


「はい、どうぞ。」



青井先生って…なんで

あたしに、こんな優しくしてくれるの…かな?


……自惚れちゃうよ…////



「水瀬さん、空を飛べますか?」


「はい?!」

急に、変な質問をされて…声が、裏返った////


「飛べるのですか?」


「と、と、飛べませんよ―!」


「そうですか、…良かった。」


え?…良かった。とは!?


キョトン…と、する

あたしの目を…じっと見詰めると



「…初めて、晶を見た時の事です。

窓の所でタバコを吸っていましたね…

その時の…君の目は虚ろで、

どこか遠くを見ていました…。

僕は思ったんです。そのまま、君は

フワッと空へ飛んで行ってしまいそうで…」


ギュッ。


?!////

先生は、あたしを強く…抱き締めた



「晶…ココから、何処へも行かないでください。」


「……はい////」

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