第28話

……バシャバシャ、バシャ


昇降口の近くにある水道で

顔や…口を洗った。。


「…ハァ…寒っ!」


あ、……ハンカチ、バッグの中だった…


仕方なく、顔も手も濡れたまま

教室ヘ戻る事にした…



「水瀬…さん?」


えっ…、この声は


青井先生だ……。


ど、どうしよう…、

こんなところ見られたくない


「…どうかしましたか?」

声は…すぐそばまで近付いていた…。


!!

青井先生が…顔を、覗き込んだ


「…これ、どうぞ。」


何も聞かずに、差し出されたのは

ハンカチだった


「うっ…うぅ…泣」


「大丈夫ですか?…美術室、来ますか?」


あたしは…コクッと、頷いた。

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