第28話

私は…そっと、ふたりの寝屋に向かった



ん?…何か、聞こえる


……はっ!

ネオ様と、ラオ様の言い合ってる声だわ!



「…だから!俺は、杏奈にそんな事は

できないと、何回も言ったはずだろ!」


「お前に、杏奈の何がわかると言うのだ?」


「くっ!…だったら!アンタこそ、杏奈の

何がわかってんだよ?!」


「わかるさ…杏奈は、人間族…稀にみる

"淫猥いんわい"な…貴重な女なのだぞ、

きちんと、調教しなければならないのだ」


「…なんだよソレ?何で…調教なんかっ!」


「淫猥だ。そんな事も…わからないのか?

杏奈を、調教せずにそのままにしておいたら…」


「なんだよ?…」


……「杏奈、そこに居るのですね?」


!?

バレたっ!!なんで?!


「…血の匂いがします。隠れてないで出て来なさい」

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