致死率5%

第10話

この部屋に来てからどれくらい経ったのだろうか。



「んっ……。」



私の身体に絡みつくのはひー君の腕。


そして、飽きる事なく私の頬や首筋に口付けを落としたり、舌を這わせたりする彼。



少し擽ったいけれど、気持ち良い。




「んんっ…ひー君…。」




私の胸を包むひー君の手は、いつの間にか大きくなっていた。



小さい頃は同じくらいで、何ならピアノを習っていた私の方が少しだけ大きかったはずなのに、気づけばひー君の掌に私の手がすっぽりと収まるようになってしまった。



真新しいスカートを捲られ、そこから内腿をなぞるひー君の手が私の下着へと伸びる。




「濡れてるね。」


「…恥ずかしい。」


「ぐちょぐちょだよ、可愛い。」


「ひー君のせいだよ。」





耳元で吐息と一緒に囁かれるひー君の声に、身体が熱を帯びていく。



初めてこんな風にひー君に触られたのはいつだっただろうか。


もう覚えていないけれど、最初はこんなのただ擽ったいだけだった。





「やっ…熱い…何か変だよ…。」


「変じゃないよ。」




それなのに、ひー君が触れる回数を重ねれば重ねるほど、違う感覚が巡るようになってしまった。



気持ち良い。恥ずかしいのに、そう思ってしまう。




「これはね、日鞠が僕の事好きな証拠なんだよ。」


「…そうなの?」


「うん。」




自分の身体の変化に不安を募らせる度に、ひー君はこうして大丈夫だと言い聞かせてくれる。

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