第18話

第18話

………ふぅ。

俺は、自分の荷物をまとめて

一息ついた。元々、荷物は少ないから

たいした事ではなかったが…


次の"あるじ"が、どんな人なのか

不安がよぎり、緊張感がハンパなかった。

吐き気がする…。

逃げ出してしまいたい。

消えてしまいたい。


コンコン


「準備はできたかね?」

「あ、はい。終わりました。」


「では、待ち合わせ場所に向かいますよ。」



俺は荷物を持ち、マンションを後にした。


車に乗り、数分後…

どこかの地下駐車場に着いた。



すると、1人の男性が車に近付いて来た。


白木さんは、運転席側の窓を開ける

「待たせたかね?」


「いえ。」


ん?…声が、若かった。

俺は、うつむいていた顔を上げた。


「さぁ、行きなさい。」

白木さんに、うながされて車を降りた。


すると、白木さんはすぐに車を走らせ

去って行った。。


…そして、新しい飼い主の元へ。


「リュウ君、こちらへ…」

「は、はい」


俺は、思っていたよりも

若い主に、驚きを隠せなかった。


長身でスラッとしたスタイル…

洗練された雰囲気の、男性だった。


白木さんみたいな、

"おじさん"ではなくて、

ホッとしている自分がいた…。


たぶん、20代前半から半ばに見えた。



その人の車に乗せられ地下駐車場を出た。


「あ!自己紹介が、まだだったね。

俺は、綾瀬あやせ れんだ、宜しくな!」


「は、はい…!」

「そんなに、緊張しなくていいよ!笑

俺の事は、れん。って読んでいいからさ♪」


気さくな人で、良かった。ふぅー。

…だけと何で、俺を引き取ったのかなぁ。。

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