第63話
彼には抵抗したって無駄なんだ。
何だかんだ言って私が喜んでいることを知っている。
「あの……。」
「嫌なの?」
「嫌じゃない……。」
結局は寂しそうな声を出す彼に負けて身を委ねてしまう。
そのまま落ちてきたキスに嫌になるくらいときめく。
「あのさ、美優。」
結局彼には敵わない。
「はい……。」
これからだって敵わないんだ。
だって彼は……。
「愛してる。」
私の王子様だから。
そして今日も私は王子の
ネクタイを結ぶ。
*。・+*Happy end*+・。*
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