第65話

「私、あんまりお好み焼き食べられなかったから…今からクレープ食べに連れて行ってくれたら許す」



シートベルトをして準備万端、という姿勢を見せれば…ぎこちなく笑った颯斗が、、



「ん…りょーかい」



と言って、車を発進させてくれる。





「っあ…そうだ。少し重たくなってきたから毛先の方、切りたいと思うんだけど…どう思う?」




空気を変えようと思い、颯斗が得意とする髪の毛の話しをしようと考えた私は…自分の髪の毛を触りながら颯斗に尋ねてみた。




「…切らなくていい。今、伸ばしてる最中だろ」



「んー…それはそうなんだけど、」



「……あと少しだから」



「…ん?なにが?」



「菜々がやりたいって言ってた、スタイル。出来るようになるまで…」




……え…?


私そんな話し、颯斗にしたことあったっけ?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る