気まずさ

1



 河原先生。


 柚木先生。


 圭司。


 愛理。




 何だか、みんな気まずい。気まず過ぎて、毎日が少しだけ苦痛だ。








 1学期が終わり、夏休みがやってきた。


 ボランティア部は午前中のみ活動を行う。夏休みとはいえ、学校に通う毎日だ。





  ガラッ




「おはようございます」

「あ、平澤さん。おはようございます」



 活動開始10分前。

 ボランティア部の部室を開けると、中には既に柚木先生が居た。




 柚木先生が泣きながら私に想いを伝えて来たあの日から、妙な気まずさがずっと残っている。




 今まで普通に会話をしていたはずなのに。何だかお互いが遠慮してしまって、上手く会話が弾まない。



 途切れ途切れなその言葉たち。


 少しだけ引きつった笑顔。


 私に物を渡す時の震えた手。





 そんな柚木先生の様子にまた、胸が酷く痛んだ。





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