第59話

「このっ…なに血迷ってんのよ!」



「イタっ…!?おいっ本の角で叩くか!?普通っ、」



「知らないわよ、近くに置いてあるサツキが悪い。」



サツキは頭を摩る。


「へ、変な事したくせに!」



「変な事?ああ、そんなに良かったの?バッ……」



「喋らないで!!もうっアタシが先にシャワー使うからね!?」



サツキは笑いながら「はいはい、」と言って上布団を頭から被った。




「サツキ、あれは好きなヒトと同意でやってよ…」



アタシはそう言って寝室を出た。



だってあんな抱かれ方は嫌だ。

自分がおかしくなってしまうし……、

何より、サツキが怖いと思った。



大好きだけど、怖いと思った。

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