第37話

「…勉強し過ぎて頭おかしくなってるんだよ。」


サツキは―――――。




「かのん!」


ケアプランを立てているとナースステーションの入口に立って由芽が手招きをする。



「由芽、どうしたの?」



「さっき循環器医療センターから心外の医師が何人か挨拶しにステーションに来たの!!」



「あらら、とうとう心外が始動しちゃうんだ。大変。」



「でね、その中にすっごいカッコイイ人見つけたの、歳もアタシ達と変わらないのに凄く大人っぽくてとにかくアタシのモロ好み!」



「そうなんだ。」



由芽は凄く面食いって事は同期のアタシも彩香も知っている。

こんなにはしゃぐ彼女をあまり見た事がないから相手は相当なオトコなんだろうと思った。



「医者に興味のないかのんでも絶対落ちるから!」



「まさか、有り得ないよ。いくらカッコ良くても。」



だってアタシが一番彼氏にしたくない職業は“医師”だから。

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