第2話

「うわ~かのん、とうとう英二君と別れたんだ?」



同僚の土屋彩香は準夜勤に来て早々非情な一言をアタシに投げつける。



「もういいの、アタシは仕事に生きるから。」



「そんな事思わなくてもこの仕事してたら自動的にそうなれるわよ。」



笑いながら言う彩香の顔を思い切り睨む。



「これでかのんの結婚式に招待されるのまた伸びちゃったなあ。」



彩香は隣に座って患者の情報収集を始める。



アタシが結婚できる確率なんて昨日から“ゼロ”になってしまった。

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