第76話

エリー先生はアタシを睨んだままだった。


「澄田さんにとってそんなにリツは頼りないの?」



「そういうんじゃないです。」



「でもリツに何も言わずに勝手にこんな薬飲んで。彼をバカにしないでよ。あーどうしてアタシ……リツを諦めてしまったの。」



彼女の言葉が胸に刺さる。


言い返したい気持ちはあったけどそんな気力さえアタシにはなかった。


アタシだって律の事が好き。

結婚できてうれしいと心から思った。



だけど……、


好きだけではどうにもならない事があると知った。



アタシは、彼には幸せになって欲しいと思ってる、心から……。

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