第64話
「楽しかったよ?優子と直史君とも大学は違ったけど友達もできたし。」
「そう、彼氏とかは?」
「え!?」
律の言葉にちょっと焦る。
「いたでしょ、俺とは切れてたんだから。」
うっ……、
ヤな事言ってくるなあ。
「だって付き合ってなかったし。」
「まあそうだけど。あ……あんまり聞きたくないかも、はなが誰かと付き合っている間俺は毎日携帯見てた。」
「ウソだ、好きなヒトいたくせに。」
アタシが笑いながらそう言うと頬杖をついていた律の手が顔から離れた。
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