THE WAY I FEEL ABOUT YOU 11
第42話
どうして彼から香水の香りがするのか聞きたいけど…
「律…重いよ。」
「あ、ゴメン。」
律は起き上がると腕時計を見る。
アタシはその姿を見ていた。
「律、そろそろ帰ってゆっくり休んで?」
「…うん、明日結構シビアな治療が入ってるからそうしようかな。」
その言葉にアタシはホッとする自分がいた。
これ以上一緒にいたらきっと聞いてしまう。
アタシの醜い心を知られたくない。
律を信じてるのに…
いつものアタシなら平気で聞けるのに、それが怖いと思うのは、
彼の子どもを産めなかった自分の劣等感からくる。
もしかして律の子どもはアタシが産むべきじゃなくて他にいるかもって、マイナス思考にしか心が動かなくなっている。
「はな、」
律の声に我に返る。
「もう帰っておいで。」
「え?」
「家事なんてしなくていいから。…離れてたらいけない気がする。」
律は困ったように微笑んだ。
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