第45話

「深い理由はない。しいて言うならば……」



「言うならば……?」



「凛ちゃんの番号を知っているだけで、幸悦とした気分になれるってことくらいかな?」




男の子たちはそう言って、うっとりとした顔で両手を合わせて目を輝かせる。




そのリーゼントとは不釣り合いな行動に、鳥肌がぞわっと立った。




「あ、あなた達はいったい……」




ただのヤンキーだとも、凛ちゃんに惚れている男なだけとも、リーゼント同盟だとも思えない。




この人達はいったい……。




怪訝な目を向ける私に男の子たちはニヤっと笑った。




その笑い方に、ますます不信感が募る。




「そんなに正体を知りたいなら教えてやる」



「正体?」







「我らは凛ちゃん親衛隊だ!」




「「「夜露死苦!」」」




ジャジャーンっと効果音が付きそうなポーズをキメて、男の子たちはニヒルな顔を浮かべた。

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