第17話

成宮君の綺麗な髪がサラサラと風に靡く。




少し茶色っぽいその髪色は地毛なのかな?




整いすぎているくらい整った顔をした私の憧れの王子様、成宮君はボーっと窓の外の景色を眺めている。




その美しすぎる横顔は1枚の絵のようだった。




「綺麗……」




芸術的センスが溢れるその光景に思わず感嘆の声が漏れる。




「え?」




窓の景色を見ていた成宮君は、私の声の声に反応したのか不思議そうな顔で私を見る。




「あ、ダメ。続けて?」




芸術的センスが溢れるこの光景を壊しちゃダメだ。




1枚の絵もいいけど写真もいい。




写真コンクールに応募したら間違いなく最優秀作品に選ばれる。




何より成宮君の写真が欲しい。




私は成宮君を凝視したまま、そっと携帯を取り出した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る