第一章 憧れの彼
第1話
成宮健斗。
峰山学園の王子様的存在の彼。
彼が通れば女の子は歓喜の声を上げ
彼がスポーツをすれば観戦で溢れかえり
彼が笑えば女の子は頬を染め上げる。
ルックスが最高な彼は、それを鼻に掛けることもなく誰に対しても優しくて。
おまけに秀才でテストの点数は学年トップ。
そんな出来すぎた彼に入学式で一目惚れをした私。
「今日こそは彼に話しかける!」
そう言い続けて話せないまま早1年。
山崎美優、今世紀最大のチャンス!
憧れの……憧れの成宮君が放課後の教室に1人でいるなんて!
これはGOサインと見た。
今、行かずにいつ行くんだ。
いざ、参る!
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