第80話
「どうやってこの後、深野さんを連れ出そうか考えていたんだけどマツのおかげで手間が省けたね。」
お店を出て二人を見送った後、アタシの隣にいるヒトは呟いた。
「か、帰ります。」
アタシはバッグを握ると川嶋先生から少し離れた。
「言うコト聞いて欲しい?」
彼はアタシをからかうように笑った。
「どうぞ今から呑みに行ってください。」
「一人で?」
「呑み足りないんですよね。」
「うん、まあ色々足りない。」
川嶋先生はそう言ってアタシの腕を掴む。
「先生っ……?」
「俺は君にそう呼ばれると凄く気分が悪い、イライラする。」
彼は冷たくアタシを見下ろした。
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