第78話

そんな時、松木先生の携帯が鳴った。

彼は携帯のディスプレイを確認すると、


「センターからだ、緊急オペかもしれない。」


そう言うと浅野先生は溜息をつく。


「もう、せっかく今週は川嶋君と呑めると思ってたのに。」



内容は松木先生の言った事が現実になった。

外科医の彼と浅野先生は今からセンターに帰る事になった。


「また呑む機会はいくらでもあるから。いってらっしゃい。」


川嶋先生はそう言って彼女の肩を叩いた。


アタシは松木先生には悪いけれど、このまま帰れることに安堵していた。

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