第22話

川嶋先生はたしかアタシよりも3歳くらい年上だった気がする。

彼が何処の大学を出て中央病院に勤務しているのとかはまったく知らない。


だけど職員の中で彼の存在を知らない人はいない。


それは容姿だけではなく、医師としても認められているんだろう。


一緒に働いてみたいと思うスタッフも少なくない。

アタシだってそう思ったりもするけれど……彼と一緒に働くには救命センターの循環器病棟に配属されなければならない。



だけどアタシは、


そんな場所で働けるほど機転も効かなければ判断力さえ怪しいと嫌でも分かっていた。

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