第8話

でも、今はそんな事を考えてる暇なんてなかった!

同じ職場のこんなアタシをもし川嶋先生に見られたら……恥ずかし過ぎる。


いや、その前に彼はアタシなんて認識していないかもしれない。

救命センターの彼と本院勤務のアタシ。外で会っても気づかないのが本当だと思う。


こんな普通の何か特別に秀でているわけでもない看護師のアタシが彼の目に留まるわけがない。


焦る自分に笑えてくる。


どうせこの雨も止まないんだから帰れない。


アタシは2本目の缶ビールに手をつける。


するとお店のドアが開いた。

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