堕天使 2

第6話

そんな苦いビールを半分呑んだ時、一人のお客がお店の入り口で傘を閉じた。


わ……背高いなあ、スタイルも良いし。


アタシは缶ビールで口元を隠すように口につけて彼を盗み見た。



腰のあたりから上に視線を滑らせて……、


「!?」


アタシは彼の顔を確認すると視線を逸らす。

正確に言うと逸らせなければならなかった。

動揺を隠せなくて残りのビールを飲み干した。


呑み終わった後、そのヒトはお店に入った後だった。

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