第69話

「……明日両親に連絡取ってみます。」


「あーあ、結局俺はお前の協力ばかりしている気がする。ほおっておけば良いのに凪が関わってるとそうもいかねーし。」


「病院の人が言ってました。」


「は?何をだよ。」


「浦崎先生は口は悪いけど優しいって。」


「口が悪いだけ余計だろ。ほら、もう帰るぞ?」


浦崎先生は立ち上がる。


「あ、分かりました。お会計の電話します。」


「あー、もう払ったわ。」


「え?」


いつの間に?


「何ボーッとしてんだよ、帰るぞ。」


「は、はい。ありがとうございます!」


浦崎先生の事だから、

はじめから私に払わそうなんて思ってなかったんだ。

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