色々頭を駆け巡ったけど、

「菜々？」

フローリングの床に座っている私の肩に浦崎君の手が触れる。

「浦崎君がどんな風に志織ちゃんを好きだったのか知りたい、と思ったんですけど。」

「うん？」

「でも知りたくないな、って。だって今の浦崎君は私を大切にしてくれているから過去を知ったところで……っ!?」

そう言いかけると浦崎君は私の唇に触れる。

「……だから突然はダメと言いましたよね？」

「あ、そうだった。でも我慢できなかった。」

「なんですか、それ。」

そんなまた誘惑するような台詞。

浦崎君だから通用するんだから。

「俺は間違ってなかったな、」

「え？」

何を間違ってなかったの？

「誰と付き合っても最後は菜々に辿り着くようになってる。」

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