第54話
「あっ……、」
握り潰した名刺を広げる。
「なにそれ?」
浦崎君は自然に私の手の中にある名刺を手に取った。
「あ、浜辺さんの名刺。」
「え、あ、うん、あのっ、」
浦崎君は冷静で私は返答がまるでお手玉。
「友達だって?波久から聞いた。」
「そ、そうなんです。」
「今日、病院で浜辺さんに会ったよ。」
「え、」
浦崎君は名刺を戻してくる。
「何か聞きたい事あるんじゃない?」
いや、そんな冷静に言われると私の方が焦る。
今更1年も前の元カノの話をするのも、されるのも
お互いメリットないし。
でも恋愛偏差値の低い私からしたら浦崎君の恋愛遍歴も知りたい気もする。
それは彼を追い詰める意図ではなく私の興味本意で。
私って意外に悪い女かも。
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