第43話

か、可愛くない言い方をしてしまった。

言ったあとで落ち込む。


集中治療部からスタッフルームに戻るまでの道のりが遠く感じる。


「彩!」


背後から私を呼ぶ声がした。


「志織ちゃん!?こんな時間までいたの?」


腕時計は20時を過ぎていた。


「治験のスケージュールを決めていたらこんな時間になっちゃって。治験の会議室集中治療部の近くにあるからね。」


そうなんだ、言われて初めて知った。


「彩も忙しそうね、前から思ってたけどこの病院にいるSEっていつも走ってる気がする。」


「志織ちゃんはこの病院いつから来てるの?」


「2年前から担当してるの。」


「そうなんだね……、」「菜々!」


その声に思わず俯く。


志織ちゃんと話していると金髪アタマが集中治療部から出てきた。

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