第9話
「え……、ここ?」
浦崎君に指定されたお店はスペインバル。
私、話したい事がある、てメール打ったんだけど。
こんな賑やかな場所普通指定する!?
浦崎兄弟ってホント正反対。
この前浦崎先生が指定したお店は高級和食店。
どう考えても浦崎先生がこっちの陽気なスペインバルで浦崎君が落ち着いた高級和食店を選びそうなのに。
お店に入ると賑やかな沢山のお客と大画面でスペインサッカーの映像が流れていた。
「菜々!こっち。」
私は浦崎君の声の方へ行く。
「久しぶり。」
う、眩しい。彼の笑顔。
「う、浦崎君、私お話があるってメールしましたよね?」
「うん、メール見たよ?」
いや、もっと落ち着いた場所を決めてくれるのかと思ってた。
「だって菜々から話したい事がある、って送られてきたらちょっと怖いし。」
「別れ話じゃないです。」
「なんだ、もう驚かさないでよ。マンションに帰らないから愛想尽かされたのかと思った。」
……その逆ですから。
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