第2話

どうして寄りにもよって浦崎兄に会うんだろう。


「凪は?」


「え、知りません。」


そう言うと浦崎先生は飲んでいたシャンディガフを吹き出しそうになる。


「お、お前付き合っている男のスケジュールとか調べねーのかよ!」


「そんな事しませんよ、浦崎君は緊急手術が入ったりして想定外が殆どですから。」


麻酔科医の浦崎君はとても忙しい人だからマンションに帰ってくるのも2.3日に1回なんてザラ。


「それより浦崎先生は私に話し掛けても良いんですか?山本さんに見つからったらどうするんですか?」


「は?今はプライベートじゃねーか。誰があんな子供騙しみたいな話を受け入れるかよ。」


浦崎兄弟はチームリーダーの山本さんから院内で私との接近禁止令を出されていた。


「まぁそれもあと少しだからな。ウチの常駐が終わったら何処に行くんだよ?」


「SE女子1番人気のショッピングモールです。」


「はぁ?女子って面かよ。」


……いつか、いつか殴ってやる。

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